最近「鋼鉄の犬 DOGS OF IRON」という本を買いました。
駅で次の電車が来るまで暇だったので本屋を漁っていた際に購入。
べつだん表紙に魅かれたとか、前々から知っていたとかはなく、その場の気分でササッと買った。
こういうのが当たりだと特別嬉しくなる。
内容は軍用犬とハンドラーのお話。
そんな二人……一匹と一人は任務中に爆弾による負傷、引退となる。
民間軍事会社へ再就職するのだがそこでの仕事は「鋼鉄のロボット犬」の調教だった。
内戦状態の砂漠の国へ勤務し武力勢力との戦いになる。
読み具合としてはそろそろ終盤にまできていて終わりも近い感じ。
少々序盤の流れが悠長なのだが、読みやすいし登場する武器なども現実にあるものなのが良い。
どの程度かはわからないが作者はミリタリが好きなのかもしれない。
物語は内戦状態にある国の内情……もあるが軍用犬とハンドラーの関係などが主に書かれていて、現実でも運用が考えられているロボット軍用犬に目を当てている。
もっともその利用価値よりも「鋼鉄の犬に魂はあるのか?」という問題定義のほうに力を入れているような書かれ方だと感じた。
また人間だけでなく犬のPTSDなどにも目を当てている。
心や魂の存在について「実証の問題より、あたしらが現にどう思ってんのかでいいじゃんかよ、なあ?」という一行が「たしかにそうなのかもしれない」と思わせてくれた。
それだけでもなかなか良い買い物だったかもしれない。
もっともロボットに心や魂があると思ってしまうと、扱いに困ることになりそうだし、ロボットをロボットとして扱うことも大事なのかもしれない。
それもきっと「自分がどう思うのか」で判断すればいい。
まぁそんなことを考えさせられる本です。
![]() | 価格:749円 |

ラベル:雑記